始まり

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始まり

「転校してきました、八神(ヤガミ) 正樹(マサキ)です。よろしくお願いします」 好奇心の目が向けられる中、ぺこりとお辞儀をするとぱちぱちと拍手の音が響いた。 「えーっと、お前の席は窓側の空いている席だな。2つあるだろうけど詰めて座ってくれ」 はい、と答えてそこの席まで皆の机の間を通って行く。目に入るのはニコニコと歓迎してくれているような新しいクラスメートの暖かい表情ばかりだ。 席に座ると隣の席の子から声をかけられた。平均よりまあまあ背が小さい感じの男子だ。 「俺、水瀬(ミナセ) (トオル)。よろしくな!んとー…なんて呼べばいい?」 「おーよろしく、俺のことは普通に正樹でいいいぜ」 「りょ!じゃあマサキっちな!」 「ちょ、俺の話聞いてたか…?まあいいけどさぁ」 …なんて、いい感じのスタートだと思ってたのに、なんでああなっちゃったのかね。
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