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言わなきゃとりあえず聞いて貰えないんだとわかって股間の痛みをなんとか紛らすように考えながら口を開いた。
「お、おれはぁ、かいちょうの、い、いぬになります…おれをたくさん、いためつけてくださぃぃ!」
あーっ恥ずかしいよほんとに一生の屈辱もんだよ顔めっちゃ熱いよ!
だが意外な事に会長は息子から靴を離してくれた。顔は相変わらず気持ち悪いほど赤くして興奮させているけど。
「はは、かかったなお前。これでお前の弱みは握ることは出来た!」
は?と眉を片方上げて再び会長を見上げるとスマホで俺のことを撮影していた。
えーっ気づかなかったああ。
「お前がその趣味がないのだとしても俺はお前を逃がさねえぞ。これから調教してやる…二度とお前のようなビビっと来た人材に合うことはないだろうからそれなら目覚めさせてやる。ほら来い…」
「えっ、ちょっ待って…」
囁かれると襟を引っ張られてズルズル何処に行くかも分からないまま引きづずられていく。雌犬ENDとかお断りしたい。
だが神は俺に味方してくれたのか救世主が現れた。
「ああ会長、やっと見つけました。仕事に戻りますよ…って何をやってるんですか貴方は」
副会長だ!何故だろう…前見た時は別になんともなかったのにキラキラと眩しくて羽が生えた美しい天使に見える。
「おい聞けよ蒼。コイツすげえドMなんだぜ」
そう言って会長は亀甲縛りのままの俺を副会長の前に差し出した。
「?この方って確か裕二が好きだって告白してた…」
「副会長、貴方はまるで天使のように美しい」
「…は?」
豆鉄砲を食らったような顔をする副会長。しまった。思ってたことが口に出てしまった。
「すみません冗談ですこの亀甲縛りを解いて貰えませんか天使様」
「冗談なのかそうじゃないのかどっちなんですか一体。まあ分かりました。私も見苦しくて見てられません」
「おい今少し興奮したろお前」
「…してないっす」
なんとかこれで亀甲縛りを解かれることになった。わっしょいわっしょい。
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