さよなら俺の平穏

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※R15 「おー中々のスベスベ肌じゃねえかよ」 「筋肉もいい感じについててまじ好みの身体だわ」 「…」 必死に反抗の声を上げても殴られて黙らせられるだけで、無駄だと理解して目に絶望の色を浮かばせながら大人しくするが、学ランもシャツも上半身の服は引き剥がされてほぼ半裸状態の恥ずかしい姿を晒される。 男達の指で肌を愛撫されたり、平らな胸を揉まれたりなど、ノンケだからだろうけど俺からして意味不明な行為ばかりで気持ち悪く吐き気がしてくる。 なんなら胸の中心を摘んできたりしてきて「っあ!」と突然の刺激に声が漏れてしまうがそれに対してさらに鼻息を荒くさせた男達はさっきより増して激しい愛撫をしてくる。 俺の声に興奮してんの?ありえねえだろ。 男達の姿が気持ち悪くて仕方ないため視界に入れないように仰向けのまま顎を天井に向けて喉物が丸見えになるような体制で妙に擽ったい愛撫に喘ぎ声が出ないように必死に唇を噛み続けて耐える。 だが今度は椅子に座って悦楽の笑みを浮かべている元凶野郎が視界に映って目が合ってしまう。 「やっほーどう?むさ苦しい男共に襲われる気分は」 軽く悪口じゃね?と思ったが男達は俺への愛撫でまったく気づいてないそうだ。それはそれでキモイけどな。 「…っ、死んだほうが、あっ、マシだって思えるほど…っはぁ、くっそ気分わりぃ…ああっ!?」 ズボンの中に手が入って来て身の毛がよだった。 「あ、そろそろ下半身突入?頑張ってねー」 満面の笑みをしながら手を振った。だがそいつへの視界が突然塞がれた。塞がれたというか、恐らく男達の中の数人が俺に背を向けるようにして目の前に出てきたんだろう。 「なあ、さっき俺等の事をむさ苦しいとか言ってなかったか?」 「てめえ…調子に乗るのも大概にしとけよ」 やっぱり聞こえていたようで、さっきの言葉に対して憤怒していた。だが全く揺るがない声が響く。 「はー?だって本当のことじゃん。何?もしかしてイラついちゃった??僕に手を出してどうなってもしらないよ〜」 脅されるような言い草で男達も引くかと思われていたが、寧ろ意気込んでいる様子に感じた。 「…確かにお前は沢山の親衛隊達に支えられてるかもしんねえけどよ、今ここに居るのはお前しかいねえわけよ。なあ、言ってることわかる??」 男の手が俺の尻をベタベタ触ってきた。おいやめろ。 …そいつは見事にやられたのか「は?もしかして、僕も襲う気なの?」と震える声を出して明らかに畏縮していた。 「そうだっつってんだろほら1人追加だぜ!」 「うあっ…!」 そいつの腕を男が掴んで口論で勝てた悦びからか笑いながら俺の近くに放り投げてきた。俺とまとめてレイプする気なのだろう。 「嘘だろ!?おい触るな気色悪いんだよ!」 「うっせえよクソガキ、てめえもこのノンケくんのように大人しくしてろよギャハハ!」 大人しくっつーかそれしか被害を最小限にする方法ないだろうが…。 ついにそいつは恐怖で泣き出してしまい更に混沌の場へと化していった。 「…うっせえなあ…」 この場の雰囲気とは不釣り合いな声が響くまでは。
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