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「えーと、それでどこに遊びに行くんすか」
「それはお前に任せる」
「…エッ、全部俺に?」
「ああ、普通の奴がどんな所に遊びに行って楽しんでいるのか体験してみたい」
それって俺が普通ってことか…いや、顔のことじゃなくて庶民とかそういう意味か?試しに聞いてみる。すると、
「…?お前知らないのか」
と目を丸くして驚いている様子で答えが返ってきた。
「え、知らないって?」
「俺は有名な財閥の息子だ」
「…あ、はい。そすか」
奏介先輩とこの人の今のやり取りで今更ながら思い出したけど、確かここの学園て金持ちばっかなんだった。だから俺が普通なのか…うっわ普通呼ばわりってのもなんか嫌だな。
「…まあ了解っす、考えときますね」
「ああ頼む。それで重要なのは2つ目だ」
そしてまたピースサインをしてきた。
「?重要って…なんか怖えな」
「大丈夫だ。ただ1週間に1回…金曜日にするか。その放課後に俺がお前の部屋に毎回訪れる」
「…えーと、なんでっすか?後、毎回ってバレそうで困る」
「1週間に1回なら怪しむ人もいないだろう。変装して来るつもりだしな。それで理由はお前のことを調教しようと思ってるからだ」
…!?!?、この人真顔でやばいこと言わなかった?
「…んーすみません聞こえなかったっす!まあこの件はまた後でってことで」
「おい正樹?」
「…調教ですねアッハッハッハッハッ」
やばいな、ネズミーランドのキャラクターの笑い声が出てきちゃうほどやばいな。
「調教といっても大丈夫だ。俺は優しいから最初は初級編から取り組んでいく。そしてどんどん慣れていくのと同時に中級、上級へとレベルを上げていく。だから安心しろ。俺が最上級のマゾヒストへと導いてやる…ハーッハッハッハ」
いや慣れたくねえよ…こういうSMの話になっちゃうと人格変わっちゃうんだなこの人。
「つーか今日丁度きんよ…あっ、もうこれで話も終わったし帰ったらどうすかねえー?」
「おい誤魔化せてねぇぞ。まあ今日からやるつもりでわざと金曜日にしたんだがな」
ニヤリと魔王のような笑みを浮かべる会長。
やっぱりキャラ変わりすぎだって…。
「…あの、ケツ叩きとか本当に嫌です。鞭も嫌です。てか全部嫌です」
「お前に拒否権はない!とりあえずこっちに来い。俺にとっておきのメニューがある。そのキス嫌いとやらを克服させてやるよ」
正座から立ち上がって手で招いてくる会長。別にキス嫌いとか言ってない…いや、でもそうとも言えるのか??俺は弱りきった顔で会長の傍へと寄った。
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