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「よし!今度はお前の番だぞ!!」
と言ってワカメメガネはイケメン2の不良っぽいヤツの背中を押して前に出してきた。
ワカメメガネ気づいてないのかよ、めっちゃ俺のこと睨んでくるぞ?殺そうとしてる勢いで。
「……殺す」
勢いどころか殺人予告されたわ。
「あ、そういや俺も先生に呼ばれてるんだったー。俺ももう行かねえとー。」
ここで俺は逃げる手段に出た。逃げるが勝ちだひゃっほう。
「そうなのか…でも今日のお昼一緒に食堂で食おうぜ!このメンツでさ!!」
「え!あーわりぃ実は」
「じゃあなゴリズン!!」
「ちょっま…」
悪魔の言葉を言い放った後ワカメメガネは光の速さで消え去ってしまった。その後をイケメン2人も追いかけていった。
…つーか裏目に出ちゃったよな、まさかの言わせてくれないとは。
席に着こうと教室内に入るが、なんだかみんなの目線が冷たく感じた気がした。
嫌な出来事が待っている日ってそれまでの時間がすげえ短く感じるよな。つーことで今俺は横に3人で並びながら食堂に向かうワカメメガネグループの後ろをとぼとぼと歩いている。
昼休みになりイケメン2人を後ろに連れてこっちに来たワカメメガネに昼食のことを改めて1回断ってみたが、
「そ、そうなんだ…仕方ないよな!」
とかいいつつも寂しそうな様子であった。ちょっと罪悪感を感じながらも「わりぃな」と再び謝ったが、後ろのイケメンズが許さなかった。
風早は顔が引きつった満面の笑みをこっちにずっと向けてくるし不良はもう視線だけで殺しそうな目を向けてくる。
ワカメメガネが最初に俺を誘ってきた時もそのような顔をしていたくせにどうしたいんだって話である。
「じゃ、じゃあ、ごめんなバイバイ!」
ワカメメガネの光の速さをイメージして、去ろうとしたが、制服越しなのに腕に跡がつくんじゃないかと思う程の力で風早が掴んできた。
「ゴリズン君、ちょっといいかな??」
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