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「蜷川君か、斉藤だがね、ちょっと至急話をしたいことがあるので、今晩うちに来てくれないかね」
「斉藤先生、はっ、はい、今夜ですね、今夜は分科会の会合が8時くらいまであるのですがそのあとならお邪魔できると思います」
「うん、突然で悪いけれどちょっと急ぎの事なので今日話をしたいのだ、分科会のあとでよいよ、会合の後の懇親会はスキップして来てくれればいいから」
「わかりました、あの、何か私のことでしょうか」
「いや、なに、それも含めてちょっと頼みたいことがあるのでな、まあ来てから詳しく話すよ」
「はっ、はい、わかりました。では後程お伺いさせていただきます」
何かもう少しどっしり構えられないものかなと他人事ながら思う。いつもこんな感じだからもう少しが信用できないのだよ。
外科医としての腕は結構しっかりしているのだから、自分に自信を持てばいいのに。
まあ、人の性格というのはなかなか変わらないものだけれど。性格までは移植できないからな。
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