キーストーン

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「だから、ばれなければいいわけだよ。もちろんこんなこと誰にでも頼めるものではないけれど、まずはここだけの話として、というか、君はもうこの話を聞いてしまったのだよ」 目の前の蜷川のこめかみがぴくぴく震えている、 しばらく無言の時間が続いた、おそらくはそれほど長くはなかったのだろうけれど。追い込まれた鼠のようになってしまった蜷川には耐えがたい数秒だっただろう。 俺はもう少し蜷川の反応を見定めるつもりだったがほどなく蜷川が口を開いた。
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