呪詛

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呪詛

腐った翼で天を目指す 折れた翼は広げて血を流す やはり、私には何もない  いいよね、皆様は、何かあるから  ……ないなんて言うな、あなた方は常に手にしているじゃない  自分を支えてくれるものがある人に、それがない人の気持ちは永遠にわからんよ。特に私のように何もないゴミの前では  それでも生きろというから生きてやろう、どうせすぐ壊れるのはわかっている。とっくに壊れた人形を壊れるまで躍らすのが好みならば、後悔させるほどに舞ってみせよう    どうせ、私は一人きり。永遠に一人遊びを繰り返す、そんな奴に未来はない  そう、一人きり……自分で一人はどうしよう無い状態なのだとわかりきってる、それでも一人でやれが常識らしい  呪詛の言葉を永遠に自分にかけて、先行く人を恋い焦がれるように追い越しましょう  私は暗黒物質よりも暗いよ、それ以上の光など一点も届かない。言葉だけで照らし出せると思うな、そして諦めて棄ててくれ
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