狂い人形狂想曲

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狂い人形狂想曲

 壊れ砕け踊り続ける。  死して潰して踊り続ける。  抹殺と撲滅が手を取り合う。  狂い人形はそういうものさ。  歯止めの効かぬ事すらも、人は理解できず狂い踊る。  罪とわからぬから狂い踊る。  罰をうけぬから狂い踊る。  裁きを下す者は何者か?  狂い踊れ神の創りし木偶人形共、己の愚かさに気づかぬままに貪り食うがいい、気づいた時にはもう遅い。  木偶人形は所詮現を喰い荒らす蝗のようなもの、世界を食い潰してなお貪食は衰えぬ。  狂い人形は木偶人形の世界では生きられない、だから一人踊り狂って舞台に立つ、観客のいない世界は冷たく暗い。  今日も踊り狂って嘲笑え、呪詛の呪縛を我が身に纏い、燦く命の金切り声で虚ろな祈りを捧げるがいい。
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