会いたかった?フランスからきた帰国子女

15/15

127人が本棚に入れています
本棚に追加
/206ページ
 そう口にしたとき、間宮の言葉が頭を過った。感情が顔に出ていないか、不安になって逃げる様に北大路に背を向けた。 「まって―――」 「おれ、急いでるから」  走り出した時、手を掴まれた。 「じゃあ、今度思い出させてあげる」  振り返らない、だからコイツがどんな顔をしているかなんてわからない。 「……なんども言わせんな。おれは、お前と初対面。じゃっ――」 手を振り解いて、再び走り出した――
/206ページ

最初のコメントを投稿しよう!

127人が本棚に入れています
本棚に追加