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「今日くらい休んでもバチは当たらないよ」
「いいって、治ったから」
執拗い彼にちょっと嫌気がさして答えると、親指の腹で頭をグリグリっと力を加えた。同時にズキズキズキ……っと痛みがやってきて、押さえる手を払い除けた。
「いっっってぇえなああ!」
「ほら、治ってないじゃん」
「こんな事されたら誰でも痛いわ! バカぁ!」
痛みのせいでじわっと涙が目じりに溜まった。
「もう寝てなって」
俺の手をとって、無理やりベットに押さえつけた。コイツを見上げる体勢になって、頑丈に固定された手を解こうと抗う。
「しつけぇな……! 俺の体調なんて、お前には関係ねぇだろうが!」
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