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「あーきら! 聞いたよ〜?」
色素の薄い黒髪は朝日に照らされて金箔のように輝く。口角を上げてにやにやしながら擦り寄ってくるから、嫌な予感しかしない。
「なんだよ」
「毎日、北大路と登校してるんだって?」
まるで恋バナでもするようなテンションで話すから、たまったもんではない。
「な、なんで知ってんだよ」
「うわさだよ。う・わ・さ……! 北大路君が馬鹿とつるんでるって聞いたからまさかと思って」
「ほんと失礼なやつだな」
「まぁね」
「褒めてねぇ」
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