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祐介は隣から椅子をかっぱらって腰を下ろした。間宮は前の椅子を借りて、頬杖をついた。
「それよりさ、晃って北大路くんと知り合いなの?」
身を乗り出して興味津々だが、俺はもう過去の記憶に蓋をした。もう思い出したく無いし、今後も無かった事にして生きていくつもりだ。だからもちろん返事は、「しらねぇ」の一点張りを決め込む。
「ふーん。けど会いたかった、僕の子猫ちゃんって言われてたよね」
「だから、しら…え? 子猫ちゃん?」
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