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「マジで?
やばっ、うける~」
話を聞いた雪乃は手を叩きながら爆笑。
「あのな、俺失神してたんだけど?」
笑いまくる雪乃を凛太郎はジーッと見ている。
「そうだった、そうだった。
ごめん」
笑いすぎて出てきた涙を雪乃をぬぐいとりながら平謝り。
「なぁ、君は当たり前にいるけど誰?」
謎の少女に凛太郎は視線を移した。
「あたし?
このガッコに住む幽霊だよ~」
謎の少女は自身を指差しながら答えた。
「幽霊?」
半信半疑に雪乃は謎の少女を見ている。
「うん」
コクリと謎の少女は自信たっぷりに頷く。
「俺の知ってる幽霊は実体がないんだが……」
凛太郎はじろじろと謎の少女を見ている。
「何かさ、君とシンクロしちゃったみたい」
てへへと謎の少女は無邪気に笑った。
「シンクロ?」
凛太郎の耳がピクリと動く。
「あたし、ごり子ちゃん面白いから毎日見てたの。
で、ごり子ちゃんが貴方にぶつかった瞬間貴方とあたしシンクロしちゃったみたいなの」
この謎の少女は、どうやら事の一部始終を見ていたようだ。
「ほう。
興味深い話だな」
謎の少女の話に凛太郎はぐいぐいと食いついていく。
霊媒師の血が騒ぐのだろうか。
「信じてるの?」
雪乃はまだ謎の少女に疑いの眼差しを向けている。
「多分、ホントだな。
この子からは生気を感じない。
間違いなく死んでる」
じろじろと謎の少女を見ながら凛太郎は言う。
「ひぃ!
幽霊!
な、な、何企んでるの!」
驚きのあまり雪乃は思いっきり後ろに下がった。
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