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「ぐわぁぁ……!!」
鉄が突き出した刀はヨシツネの右肩に深々と突き刺さり、ヨシツネは苦悶の表情を浮かべる。
一方で雹虎は空中で雰斗の糸に掴まり、そのまま勢いを殺さず円を描いてヨシツネの背後へ迫り、
「五之槍・蛇牙烈刺突破!!」
渾身の一撃を放った。
ヨシツネは左側の背にその直撃を受けてまた苦悶の表情を浮かべるが、
「小賢しい虫けら共がァ!!」
「「……!!」」
怒りに身を任せるまま、ヨシツネはまるで虫を払うかのように右肩に刺さっていた鉄を掴み取り、更に左側にいた雹虎諸とも弾き飛ばした。
「雹虎!!鉄!!」
やはり圧倒的体格差か、二人はなすがままあっさりと弾き飛ばされて脇にあったビルの壁にめり込み、その衝撃によりビルは崩れ落ちる。
裕紀は咄嗟に二人の名を叫ぶ一方で、雰斗はすかさず反撃に転じるべく無言のまま冷静にヨシツネの急所目掛けて砲口を向けた。
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