~第捌幕~

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「鬼殺羅流裏八式…」 切っ先を向けた姿勢から、切っ先は向けたまま一歩退いて刃を天に向けて刀身を半回転させ、再度勢いよく突き出す。 「血染メノ花!!」 その次の瞬間、たった一筋の糸のように細い冥土の葉炎を放ち、そして静かに消滅した。 「なんだ、ただのハッタリか……」 ヨシツネは何事も無かった事を確認してすぐさま反撃に転じようとするが、 「……ッ!!」 突然額に凄まじい衝撃を受け、不意に天を仰ぐ。 それと同時にほんの一瞬視界に葉色の火花が散り、これまた同時に額から流血する。 「一体何が……!!」 何が起きたかさえ理解出来なかったヨシツネだが、その実は、翔次が放った糸状の細い炎がヨシツネの額を撃ったのだった。 巨体故に貫通こそしなかったものの頭蓋から脳へのダメージは深く、それによりほんの一瞬意識が飛びそうになるが、辛うじて自我を保つ。
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