冬に恋しいもの

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袖を通してみた。 だめだ。 ちゃんちゃんこの上からは さすがに着られない。 急いでちゃんちゃんこを 脱いで 追いかけて来て 勝手に困った顔してる文治へ 「ふん!」 鼻をならして ちゃんちゃんこを 渡した。 「どこに行くんだよ?」 「文治のいない所」 「なんでさ」 「むかついたから」 ロングジャケットのボタンを留めていたら 慌てすぎて ボタンをひとつずつ掛け違えていた。
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