元公爵令嬢、売り込みをする

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元公爵令嬢、売り込みをする

 冒険者ギルドに登録したのは良いけど、戦闘能力の無い私は1人で依頼をこなす事なんて勿論無理な話。  別にランクをあげて有名になりたい訳でもないし日々の生活に困らない程のお金を稼げれば良いのだ。 「やっぱりパーティーを組まないとダメよね······」  でも、戦闘経験の無い私を仲間に入れてくれるだろうか?  そんな事を考えていた時、近くである話し声が聞こえた。 「せっかく依頼は達成したのに『状態が悪いから買い取りは出来ません』なんて······」 「魔物の解体なんて学校で習わなかったもんな」 「そもそも火力が強すぎんだよ。黒焦げにしたら元も子も無いだろう」 「ごめん······、魔力が安定してないから加減が難しい」 「はぁ~、解体出来る能力がいる奴がいれば良いんだけどなぁ」  聞き耳を立てていた私は、チャンスだと思った。  私は思いきって話しかけてみた。 「あの、すいません」 「ん? なんですか?」 「私、解体ギフトを持っているんですが」 「えっ!? 本当ですかっ!? 丁度探していたんですっ!」  話を聞くとこの人達は冒険者学校を卒業して最近冒険者になったばかりだと言う。  リーダーは剣士のユーイさん、魔法使いのエミルさん、戦士のダントさん、賢者のルクヒムさん。 「私はソフィと言います。戦闘経験はありませんが解体ギフトは持っています。足手まといにならないように頑張りますのでよろしくお願いします」 「こちらこそよろしく! よし、それじゃあ早速依頼を受けるかっ!」  こうして私はユーイさん達のパーティーに参加する事が出来た。  
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