VS ROKUNOKUNI ROUND3

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「何が起きた・・・」 突如訪れた360度の暗闇に、ゴーラは疑問を口にした。 普段の生活から夜闇は慣れているが、この暗闇は毛色が違う。 どこまでいっても闇。一向に目が慣れないのである。 ゴーラは早々に視覚を捨て、残りの感覚を研ぎ澄ます。 自然界で過ごした今までが、ゴーラに最適の選択を促したのだ。 が、もう一人の選手。ダイルはそうもいかなかった。 なぜなら、闇に呑まれるよりも前から、彼はパニック状態であったからだ。 「イタっ!」 ゴーラの脇腹を何かが噛み付いた。 その感触から、ゴーラはその正体に気づく。 「ダイル!非常時こそ冷静たれといつも言ってるだろ!」 苦悶に満ちた顔を浮かべるゴーラの悲痛な叫びは、闇に吸収され、ダイルには届かない。 まあ、届いていたからといって、パニック状態のダイルが大人しくなったかは定かでないが。 「っ!今度はなんだ!?」 ゴーラが叫ぶのも無理はない。 自らの体が180度回転したのである。 一体どういった原理か。重力をまるで無視し、ゴーラの体は宙吊りの状態にあるように回転する。 その拍子に、噛み付くダイルの顎も外れた。 「またか!?」 「ぐわあああああ!」 息つく間もなく、ゴーラとダイルの体がぐるんぐるんと回る。 ふたりは為す術なく、闇の中を転げ回った。
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