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「そんな、こと…！」
情けないよね、という言葉がリフレインして、ふいに翼くんとタクミくんを思い出した。真剣に思いをよせてくれた、あの二人を。
みんな同じだ。
誰かを好きになると、とたんに情けなくなってしまう。
阿澄先生も、翼くんもタクミくんも。…そして、私も。
誰かを好きな気持ちって厄介だ。
人を情けなく、かっこ悪くさせてしまう。
それでも、好きにならずにはいられない。
肝心な時に、のどがからからになってる。けど言わなきゃ。私は今、この瞬間のためにがんばってきたんだから。この思いを伝えるために、ここまで来たんだから。
大きく息を吸って、一息で言った。
「私は、阿澄先生のことが好きです。今までも、これからも、ずっと」
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