白虎国軍隊:基地

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白虎国軍隊:基地

「仕方ない……最終段階、いくか」    ゴーグルの奥の瞳を細めて、皐月が冷酷に告げる。  その言葉に、見るからに捕虜の三人が体を震わせ、青ざめていくのがわかった。  これ以上、まだあるのか、と思っているに違いない。  皐月自身、最終段階に移行することを可哀想に、とは思うものの、それだけだ。  部下たちに指示を下そうとした時、部屋の扉が薄く開いて、顔を出した木蓮が声をかけてきた。 「皐月さん。椿さんが呼んでますよ」 「椿が?」  特に思い当ることがなかったので皐月は、はてな?と首をかしげた。  何か状況が動いたのだろうか。  皐月は指示を出すのを後にして、部下たちに見張っとけ、とだけ言い残して上へ向かった。 ***  鎖に繋がれた捕虜三人を見下ろして、芙蓉が呟く。 「まさか、最終段階まで粘るとはな」  棍棒を片手に、睡蓮が皮肉な笑みを浮かべる。 「一般兵にしちゃ、ある意味すげぇよあんたら」  視線を落として芍薬が小さく呟く。 「けど、今はその不屈の精神が裏目に出たかもな」  蓮華が楽しそうに笑う。 「早く言わなかったこと、後悔させてやるよ」 ***
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