私という腐女子

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私という腐女子

ーー。 私の名前は篠田莉乃。 高校3年の18歳。 趣味は男性を観察すること。 なぜかって? それはもちろん私が「腐女子」だからだ。 BLは私の人生であり希望。 推しは私の神であり崇拝する存在だ。 そしてそんな私の推し達は必ず「死亡」してしまう。 なぜ!? なぜみんな死ぬの!? ほんとに…意味がわからない。 私は呪われているのだろうか? 私の推しであった男性アイドルは業界での壮絶ないじめにより自殺。 好きなゲームで出会った推しはよりによって悪役で主人公に殺される。 アニメやドラマで出会った推しは必ず交通事故で死亡するし。 もうなんか、画面が邪魔すぎる。 この画面さえなければ私が今すぐ助けに行くというのに、どうしてこんなものがあるのか… そんなことばかり考える日々である。 何度経験しても推しが死んでしまうのは想像を絶する辛さだ。 胸が痛む。息ができなくなるし涙が次から次へと溢れ出てくる。 どうしようもなく気分が落ち込み私も死んでしまおうかと何度も考えた。 そして私は推しが死ぬたびにこう願うのだ。 「神様、どうか。どうか私を画面の向こう側へ連れて行ってください。」 私は何度も願った。 私の人生を、この世の全てを棒に振るってしまおうとどうでもいい。 とにかく私は推しを救いたいのだ。 ただそれだけ。
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