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あの後、友夏ちゃんに『喧嘩でもしてるの……?』とほぼ初対面なのにも関わらず心配をしてくれた。というより、俺の表情に察してくれたんだろうと思う
ただの喧嘩なら良かったが、言うに言えない出来事というか……例え友夏ちゃんがそういうことに理解があるとしても、現実と二次創作の区別もついてないアホとか言われたくなくてとりあえずもその場は濁してさよならをした
しかし改めて思うが、抜き合いっこをして喧嘩をするなんてどういう話だと未だに思う……いや俺がただ涼太郎のちんを見たくてなったんだけども
そう考えてみるとほぼ俺が悪い……?いやいや、別に合いっこをしようとした訳じゃないし何割かは涼太郎も悪いんじゃないか?
「……なんかきてる」
1人でモヤモヤしても仕方ないとパソコンの前でレポート片手に、原稿を開き手を動かしながらもスマホを見れば通知が来ているのが見えて手に取る
作業へ集中する為にスマホは見ないようにしていたが、先程連絡を交換したばかりだったのもあり何気なく開いて友夏ちゃんからでは無いあの男からのメッセージで名前表示で思わずスマホをベッドへと投げてしまった
「な、なんだよ……ビビらせやがって……あのやろぉ!」
本人がいる訳じゃないのにスマホを睨むようにして、ジリジリと椅子に座ったままコマを動かせてスマホへと近付きもう一度手に取る……通知には『新着メッセージ』と書いていて内容は開かないと見れないことに憂鬱になる
「心の準備……心の準備……んひぇえええおらぁ!!かかってこいやぁ!!」
馬鹿でかい奇声を出して意を決して画面をタップして表示されるメッセージを見る
『話したいことがあるから、家行く』
一瞬そのメッセージに「ん?」となるも、いきなりステーキかよこいつと馬鹿みたいなことを思いながらもいつもの癖で『手土産をよこせ』と送ってしまい秒でついた既読の文字に声にもならない悲鳴が出る
馬鹿かよ!!あいつ来んなし!!というか、俺が居ると分かってる体で言ってんのが腹立つぅ~!!
「くっそぉ~~!返信しちゃった俺も俺だけど、話しあんならあん時に言えよアホ涼太郎めがぁ~~!!」
悔しさ混じりにベッドで7日目のセミのように暴れ散らし、部屋の物やダンボールを見つめまた何か言われると悟り気持ちを落ち着かせる為に……重い腰を上げ片付けを始めた
「……てか、あん時からひとつも片付けてねぇし笑える」
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