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匂いがこもる前にと窓を開けてくれる背中を見てベッドにへと項垂れる
「……なぁ、りょーたろ君よ」
話しかけ「ん?」と顔を向けて首を傾げてくる、イケメンは何をしてもイケメンだなというツッコミは飲み込み身体の体制を変える
「こういうこと……したことあったりするぅ?なんというか、怖いくらいに慣れてたから……」
「したことって……そりゃ自分のを」
「違う違う!他人のだよ、ほらたまにあんじゃん……友達と抜きあいっこ…的な」
冗談抜きで言っているのに物凄く険しい顔をしてこちらを見てくる。そりゃ俺は穢れた腐の持ち主だが、そんな顔をしなくていいだろうとムッとなる
その表情に察したのかは分からないけど、ため息混じりに俺の隣に腰を下ろして頭をぽふぽふとされた
「……そんなことした事ないし、つかなんでそう言う発想になるんだよ」
「いやだってちゅっ躊躇なくされると流石に思うって言うか、なんて言うか……」
そもそも今現状的に彼女が居るとか、そう言えば高校途中から聞き飽きていたがされている最中にずっと耳元で喋られたりするし俺の声の反応で『ここ気持ちいい?』と聞いてくることに対し……こいつ彼女としてる時にもこんなこと言ってんの?!と変な恥ずかしさがあって変に感じてしまった
正直に途中からは人に触られるということだけで、なかなかの経験をしたと思うし……軽いキス程度しかしたことのない童貞なのだから尚更だと1人で納得する
「またお得意の妄想か……ったく、そういうことになると変に頭を使うよな」
「うるせ~!どうせ俺はまだまだ青いチェリーボーイだよ、大人の涼太郎君は1人や2人お抱きになってるからそう言えるんだろけど」
子供様な言い様に言っておきながらなんてガキなと自分で思うが、チラリと涼太郎の方を見て思った
あんなに喘ぐような声出しちゃったが流石は俺の理想の攻め、人のそういう所を見ても勃たないんだと涼太郎の変なところを見てしまう
「……ん?なぁ、涼太郎?」
見えてなかっただけで、今まじまじと見れば少しジーンズの一部が膨らんでいるように見えて目を凝らしす
先程まで喋っていた涼太郎が返事をしない、目線を変えて顔を見れば目を逸らしてこちらを見ようとしない
「……悪い」
「何がだよ?」
「……お前の顔見て、ちょっと勃ってる」
俺が言おうとしていた言葉を言われて、やっぱりと思う感情と『お前の顔』というワードに悶々と奥から込み上げてくる感情が分かりやすくも顔を熱くさせた
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