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転校生
「あ~眠い」
今日も俺はいつものように通い慣れた学校の廊下を歩きながら大きなあくびをする。
「昨日やっぱり稽古し過ぎたな」
ストレッチしながら更に歩くと廊下の突き当たりにある教室に着く。
教室に入ると始業まで時間があるせいかちらほらとしかクラスメートは来ていない。
俺は適当にクラスメートに挨拶しながら自分の席に着くと机に頭を埋めて寝ることにした。
「きゃ~きゃ~!」
少し寝たと思うと廊下からたくさんの女子の声が聞こえる。どうやらアイツらが来たみたいだ。
このクラスで人気のメンズたちだ。
「そろそろ授業が始まるからみんなクラスに戻りな」
「「「はーい」」」
教室に扉が開くと去っていく女子たちに手を振りながら、片岡明人(かたおかあきと)、 田村一樹(たむらいっき)、浅井晃大(あさいこうだい)の3人が入ってくる。
そして、後ろからその3人の荷物を持った風間茂(かざましげる)、雪原白斗(ゆきはらしろと)が入ってくる。この2人はよくパシりに使われている。
片岡とその取り巻きの田村と浅井が俺を睨んでから席に着く。
睨まれるのはいつものことなので、気にならない。少し前にアイツの意見に反論して殴って来たのを返り討ちにして以来毎朝睨まれている。ついでにこの事件のせいでクラスで浮いた存在となってしまった。
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