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次の日、学校に行くと成宮は既にもう来ていた。昨日の事を聞こうと思ったのだが周りには既にたくさんのクラスメートたちで話が盛り上がっている。この中に飛び込んで行けるほどのコミュニケーションは持ち合わせていないので、聞けそうなタイミングを待つことにした。
その後聞くチャンスもなく午後の授業へ
「今から言う4人グループになれ」
先生からの号令で指示されたグループになる。
俺のグループは、雪原白人、木下聖恵(きのしたきよえ)、柴田尚樹(しばたなおき)の4人だった。
片岡のパシりの雪原からすれば俺と同じグループというだけで落胆している。
柴田とはあまり話したことはないが、木下さんは図書委員だけど、何度かケガした時に世話になった。絆創膏とかをいつも常備していみたい。このクラスで数少ない俺に普通に接してくれる子だ。
「先生私はどのグループに行けば良いのでしょうか?」
成宮が手を挙げて先生に問う。どうやら成宮が来る前に先生が資料を作り終えていた関係で名前が漏れていたようだ。
「メイ、俺のグループにおいでよ。先生いいですよね?」
先生がどうするか考えていると片岡が成宮に優しく接して声をかける。
それにしても片岡は一体いつの間に成宮をメイって名前呼びする程仲良くなったんだ?まあいいか。
「よし、わかった。片岡グループにするか」
片岡は小さくガッツポーズをする。
しかし、再び成宮が先生に問うたことで場の空気が凍りつく。
「先生、つまり私はどのグループに属してもいいってことですか?」
「別に構わんぞ。」
「片岡くん、誘ってくれたのにごめんなさい。私は彼のグループがいいです。」
成宮は片岡にペコリと会釈すると、俺を指差した。
水玉ぱんつ、なんて事を言ってるんだよ!
片岡の顔はみるみる赤くなり、殺気を込めた目で俺を睨む。
ほらほら絶対こうなるんだよな。あ~面倒くさい。こんなんじゃ心は踊らないな。けど、これは俺は単なる被害者だろ。
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