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多分あんまり人が来ない校舎裏に居るだろうと思い、向かって見ると案の定片岡たちが地面にうずくまる雪原を蹴りまくっていた。
さすがにこんな光景を見たら助けないなんて心が踊らないことはしない。よっしゃ今助けるぞ、雪原って向かおうとすると、横から先を越される。
「キャー!片岡くん何やってるの?」
突然成宮が大声をあげる。その声に俺も驚いたがそれ以上に片岡たちが驚いたようで、すぐこっち振り返る。そして、ゆっくりとこっちに歩いてくる。少しだけ身構えたが、片岡たちは通り過ぎながら一回舌打ちをしてくる程度だった。
どうやらこれ以上事を大事にはしたくないようだ。ってかこの水玉女は自分でやるなら俺を煽って連れてくる必要あったのか?全くわけわかんねぇ。
「雪原、大丈夫か?立てるか?」
俺はうずくまる雪原に声を掛けると、外唇から少し血を出しているのがわかった。
全くアイツらやり過ぎだろ。
「あ、ありがとう。」
「俺は何にもやってねぇ。礼なら成宮に言いな。」
雪原は成宮にお礼を言うと、立ち上がって制服の土汚れをパンパンと払う。その間に俺は雪原のバックを拾う。
「なら保健室行くぞ。今日は多分アイツがいる。」
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