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ダメ人間の成長日記 パート4
「くっそ~。お金が足りない」
ヒビキは馴染みのゲームショップで欲しいゲームを見ながら呟いた。
両親にハウスクリーニング代で所持金を全て回され、部屋は見事に綺麗になったが、財布はすっからかんになっていた。
「バイト……ヴァイト……ねえ」
そう独り言を言った後、そこはダメ人間ヒビキ。期待を裏切らない言葉を発する。
「働いたら負けかなと思っています」
そう、そうしてヒビキは仕送りが来るのを待つ道を選んだ。ダメ人間ヒビキ、ココに極まる。
アパートに戻ると恐ろしく綺麗になった部屋を見てヒビキは悪寒を感じ「落ち着かねー」と言った。
あのゴミ屋敷のほうが落ち着くという謎の感覚。ヒビキらしかった。
そうして、外着を脱いでジャージになり大学のレポートなんのその、ゲームを起動し、もうクリアしたゲームの周回プレイをしていた。
ゲーミングヘッドセットにゲーミングモニターにゲーミングPC。
ヒビキはいわゆるガチ勢だった。
ので、最近ハマっているのはバトルロワイヤル形式のゲーム。
100人の中で誰が一人勝ちのこれるのかというゲームがハマっていた。
ハウスクリーニングして部屋が綺麗になってもヒビキの心は汚れた根性のままだったのだ。
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