ダメ人間の成長日記 パート6

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ダメ人間の成長日記 パート6

ルームシェアが始まった次の日からヒビキはとんでもないものを見た。 トモカが部屋の掃除をしてたのだ。 「な……なにしてんの?」 ヒビキは幽霊を見たように恐る恐る聞いた。 「あ、ヒビキおはよう。ん? 掃除だよ」 トモカは眩しいような笑顔でそういった。掃除だよ、と。 ヒビキには自ら首を絞める行為をするトモカの行動が理解できなかった。 そう、そう形容するほどヒビキは掃除が大嫌いだった。悪魔の所業だと。 「掃除なんかして……楽しい?」 ヒビキが恐る恐る言うと、トモカは「うん。部屋が綺麗になるって素敵だよね!」 「は……はあ、さいですか」 「よし、元々結構綺麗だったからもう終わちゃった。ヒビキも掃除好きなんだね!」 ヒビキは呟くように(業者がやったんすけどね……)と言った。 「じゃあ、学校行こう!」 え、ゲームやらせてくれないの? アニメ見せてくれないの? そう言いたかったが、外面は良いヒビキは文句も言えず「……はい」としか言えなかった。 こうしてヒビキの全く新しい人生が今日から始まった。
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