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ダメ人間の成長日記 パート9
トモカが去った後、ヒビキは強い後悔心が湧いた。
自分の生活を守りたいから友人を見捨ててしまった。
そもそも、自分の生活は自堕落だ。それを守る必要性はあったのだろうか?
いや無い。
ヒビキは罪悪感に負けそうでトモカの作った味噌汁をもう一度飲んだ。
「美味しい……」
そんな最高の味噌汁を作る友達は必ず良い友人になる。
根拠はないが、味噌汁は人の個性が出るという気がしていた。
ヒビキはそこで「トモカ、住む場所あるの……?」と思った。
勢いでトモカは出ていったけども、宛はあるのだろうか。
もし無いならコレはヒビキの責任と思い、急いでヒビキも後を追った。
責任を感じていた。トモカを見捨てた責任を。だから急いで追ったのだ。
「トモカ……ごめんね」
その時、パラパラと雨が降ってきた。
急がなければ、ヒビキは傘もささずに走った。
全ては友達のために。
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