2人が本棚に入れています
本棚に追加
バスに乗り座ると、疲れ切っていた私はすぐさま眠気に襲われた。
駅前まではまだあるので少し目を閉じることにした。
深い眠りに入らないように目を閉じながら睡魔と闘っていると
駅前に到着を知らせるアナウンスが聞こえた。
そのアナウンスで一気に眠気が覚め、バスから降りた。
バスから降りるとあたりは、もう暗くなっていた。
季節はもう春に近いとはまだ日は短く、六時を過ぎると既に真っ暗になるが
駅前という事もあり、ビルの光に照らされあたりは、明かるかった。
それもそうと、疲れと食欲で時間をすっかり忘れて気づかなかったが
家族には、暗くなる前には帰ると伝えてあったので、慌てて少し
遅くなると連絡をした。
連絡を入れると、ナビをお店に設定し足早にオムライスのもとに向かった。
早く食べたい。オムライスの写真を思い出すと、
よだれが出てきそうになるから困ってしまう。
お店は、駅の西口からただ真っ直ぐ行くだけで、だいたい五分くらいでついた。ビル街の地下にひっそりと佇む小さな喫茶店だった。
お店の前には、メニューの食品サンプルが飾られていた。
どれも美味しそうなのだが、一際輝いてるのはやはりオムライスであった。
制服のままお店に入るのには、少し緊張してしまうが、どんどん湧き上がる
食欲は、私の背中を押す。
「いらっしゃいませ!」
静かな雰囲気の店内だったが、店員さんの元気な声が響いてとても入りやすかった。
テーブル席に座るとメニューに目を通さず早速オムライスを注文した。
最初のコメントを投稿しよう!