レトロな喫茶店でふわとろオムライス

2/3
前へ
/3ページ
次へ
バスに乗り座ると、疲れ切っていた私はすぐさま眠気に襲われた。 駅前まではまだあるので少し目を閉じることにした。 深い眠りに入らないように目を閉じながら睡魔と闘っていると 駅前に到着を知らせるアナウンスが聞こえた。 そのアナウンスで一気に眠気が覚め、バスから降りた。 バスから降りるとあたりは、もう暗くなっていた。 季節はもう春に近いとはまだ日は短く、六時を過ぎると既に真っ暗になるが 駅前という事もあり、ビルの光に照らされあたりは、明かるかった。 それもそうと、疲れと食欲で時間をすっかり忘れて気づかなかったが 家族には、暗くなる前には帰ると伝えてあったので、慌てて少し 遅くなると連絡をした。 連絡を入れると、ナビをお店に設定し足早にオムライスのもとに向かった。 早く食べたい。オムライスの写真を思い出すと、 よだれが出てきそうになるから困ってしまう。 お店は、駅の西口からただ真っ直ぐ行くだけで、だいたい五分くらいでついた。ビル街の地下にひっそりと佇む小さな喫茶店だった。 お店の前には、メニューの食品サンプルが飾られていた。 どれも美味しそうなのだが、一際輝いてるのはやはりオムライスであった。 制服のままお店に入るのには、少し緊張してしまうが、どんどん湧き上がる 食欲は、私の背中を押す。 「いらっしゃいませ!」 静かな雰囲気の店内だったが、店員さんの元気な声が響いてとても入りやすかった。 テーブル席に座るとメニューに目を通さず早速オムライスを注文した。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加