3話 文芸部史上最大の珍事件【白玉事件】とは?

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 四期生の新入部員は想像以上の数が入部することになりました。二期生と三期生を合わせても、四期生の方が多い。文芸部史上最多となる人数となったのです。  なかなか個性的な奴らでした。SF好きだけど空気が致命的に読めない子。部室で文学だと言い張りエロゲーをやり始める子。TSのことになると止まらない子。猫好きで猫が出る小説しか書かない子。そもそも、小説を全く書かない子。    こんな個性的な奴らがチラホラいるほど、予想以上に多くの部員が集まってきたのです。しかし、この個性にまみれた可能性の原石たちを、この部はつぶしかねないのです。  この文芸部のヤバさを知ってもらいたくはないし染まって欲しくない。だから私とアオハルは、模擬店に賛成しました。そうして、白玉団子の模擬店を行くということになり。後輩たちは首を傾げながらもやっていくこととなったのです。  実はこの時、私は会計の役職を任されておりこの『白玉事件』の一番の被害者であるといえるほど、面倒ごとを任されたのですが。そこはもはや愚痴の範囲なので割愛します。  まぁ、そうして新入部員を迎えた新生文芸部の白玉づくりですが。実際やることはほぼ無いです。材料を買うのなんて一日で十分、申請や書類は部長であるノブナガ先輩の仕事で、金回りは会計である私の仕事。  つまり、直前になるまで文芸部の活動としてやることがないのです。  そこで、アオハルはある提案をします。それが『文芸部ゼミナール』です。  
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