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新入生たちもだんだんと文芸部に馴染んできました。最初っから人数が多かったせいか、来なくなったこも何人かいました。エロゲの子が来なくなったのは正直ほっとしました。貴方が思っている以上に大学には『変な人』(精一杯のオブラート)がいっぱいいるのです。
さて、人数も固まってきて。そうなると、部室に来るイツメンみたいなのも出てきます。そうやって、グループというのは馴染んでいくもの。
そんな、落ち着いてきたころにイベントとは起こるものです。なんと、私達の地域で文学フリマに続く新たな、同人即売会が生まれたのです。そして、そのイベントでは学生の活動への支援を行いたいという目的があったようで。学生部誌のコーナーが用意されていたのです。
そのコーナーに部誌を寄付してくれませんか? 我が部にお声がかかります。本当にめずらしい代だったと思います。合同展示会だったり、このイベントだったり。
しかし、ここでいつも通り問題が出ます。私達には出せる部誌がなかったのです。そう、本来部誌を作るはずだったイベントで白玉の模擬店をしたのだから。
急遽小説が必要になった。そして、こうなったのです。
「四期生で部誌を作ろう!」
もともと、学祭の後。六月は一回、新入生に簡単な小説を書いてもらいそれを簡易的な批評をして読んでみるという行事があります。私達も一年前そうやって作品を出しました。
丁度その時期だったのです。だから、そうやって集めた新入生の小説で部誌を作って出そうという計画でした。
反論はできません。だって、部誌が必要なのは絶対だし、この時期に小説を書くのも伝統です。しかも、ゼミがあることから前年度よりもスムーズにその活動を行える環境が出来ていました。
ゼミの担当者が後輩たちの小説に責任を持つ。書かせるし、批評に一緒に参加して教える。丁度いいじゃんか!
私とアオハルは頭を抱えました。せっかく、批評会を回避できたというのに、後輩たちの作品を守ることができていたのに、これではだめだ。
となりましたが、結局小説の集まりは悪かったです。急に部誌に乗せる小説を書けなんて言われても難しいですからね。もともと書いたことあるって人が数人書いて出してきました。経験者だけあって安心感もありましたね。
(まぁでも。この小説あの作品っぽいよね? ほぼパクリみたいな感じだから部誌には載せられないよ。みたいな騒動もありましたが)
ちなみにそれでも足りなかったので私が趣味で書いていた短編『孤独な魔女の食卓人形劇』(例に漏れずエブリスタに投稿してます)を提出して入れてもらうことになりました。
予定道理にはいかなくても、その場仕事で部誌は完成して何とかイベントの方に参賀することはできました。
急に現れたお山を乗り越え、いよいよラストは下り坂。残るはラストイベントです。どうやって、先輩たちがこれない部活を作り上げたか。そして、またまた起こった事件。最悪のスタート。
私たちは最高の文芸部を作ることができたのか!?
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