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5話 Re.ゼロから始める文芸部生活 ~最悪のスタート~
11月の学祭が近づいてまいりました。この学祭が終われば、晴れて暗黒世代の二期生とはお別れになります。
部誌にする作品もドンドン集まっていきます。才能を感じる子もいれば、意外な作品を書く子もいます。アオハルは今回も青春ミステリーを書いてきて、私は「最高傑作を書いた!」なんて言って、『僕は期限切れのフィルムでどこまでも綺麗な世界を写す』という作品を提出しました。(エブリスタに投稿してます)。
二期生の先輩達の中では、合同誌という書く人たちがいました。三人で一つのファンタジー作品を書くというもので、上・中・下で分担して書いて冊子を作り、こういう活動をしたと残していこうとしました。
その合同冊子については、私は一切読んでいないので、内容はわかりません。読んでいない人がほとんどでしたが、とても恐ろしい冊子であったのには変わりはありません。
そういった変なことをする人たちもいましたが、今回のこのイベントは割かしスムーズに行えていました。(ノブナガ先輩が書類を提出し忘れて、危うくイベントに出れなくなりかけたりもありましたが)
空気良く私たちは部誌を作っていきます。笑顔のある批評会、味のある小説たち、活気ある部活動。
冊子はもちろん、製本所に頼み。小説はたくさん集まったため、四期生の部誌と二・三期生の部誌といった感じに二つ出来上がりました。
そうして、時間は過ぎ去るものです。あんなに毎回あんなに、ピリピリしながらやっていたイベント活動。それがあっという間に終わっていきます。
あー。終わった。終わった。お疲れさん。
……ここは文芸部です。そんな気の抜けた大団円なんてありません。このイベントの間の、平和加減。これは、嵐の前の静けさというほかありません。たるんだ帯を締め直し、頬を両手で三度叩いて、ワンステップ。
いざ、先輩たちに引導を渡しに行く時が来た!
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