卒業式

3/6
前へ
/6ページ
次へ
一つの足音に私は顔を上げる。 「っ……。」 立っていたその人は、私を見て微笑んだ。 「…どうかした?」 「い、いえっ!…あの、ご卒業、おめでとうございます!」 「ああ、ありがとう」 少し照れた顔をして笑顔を見せる。 あぁ、この笑顔が好きだ…。 私は確信して紙袋を手に持つ。 「これ、部のみんなからです!…。」 「わっ、わざわざありがとな!見ても良いか?」 「はい!どうぞ!」 変な顔になって無いかな、 ちゃんと笑顔で返せているだろうか…。 もう、この気持ちともお別れしないとね。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加