野獣に構われる

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「はよ」 「・・・っ」 週明けの職員朝礼が終わって保健室に戻ると 私のデスクに永遠が座っていた 「あれ?木村、君?」 僅かに遅れて入ってきた小崎先生が 永遠に気付いて声を掛ける 「チッ」 分かりやすく不機嫌になった永遠は サッと立ち上がって近づくと 「キャ」 腕の中に閉じ込めた 「え?・・・え?木村君? どうしたの?丸山先生を離しなさい」 慌てる小崎先生の声を完璧に無視した永遠は 「千色、白衣姿も唆るな」 少し身体を離して私を見ると口元を緩ませた 「な・・・」 こういう対処をどうしたもんかと首を捻るけれど 「千色は俺の婚約者だ 小崎、手ぇ出したら沈めるからな」 「・・・っ、と、了解です」 アッサリ口を割った永遠に 悩みは解決した 。 実は全体朝礼の後で理事長室に呼び出され 「東白は自由恋愛ですからね」 全てお見通しの様に笑った理事長に 「仕事はキチンとします」 それだけしか返せなかった だって 「千色、昼は迎えに来るからな」 どうせ四六時中一緒に居るって言い出すに違いないと思ってたもん 「四時間目な」 ほら、お昼の時間は生徒と違うと 逃げ出すチャンスなんて 摘み取られているに違いないじゃん 「・・・うん」 諦めたように頷くと 永遠は「第二行くか?」と耳元で囁いた 「・・・は?」 「もう、指紋認証入れて貰った」 当然だと笑った永遠 えっと・・・ 知らない間に指紋を採られているという恐怖体験 色々と・・・ 怖いんですけどーーーーーっ
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