-6-「スタートにこだわる」

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────…入学式後 1年2組教室 いろは (みずきとしずくの学年のクラス傾向と、教職員の経験歴から分析して判明したことがある この中学校は、番号が最初のクラスを学年主任が、最後のクラスを副主任が持つ。その隣のクラスは、初任者や経験の浅い教職員が担当し、いつでも経験あらたかな教員がサポート出来るような体制を整えているようだ) いろは (学校という社会は、基本的に前年の体制を引き継ぐ傾向にあり、教員の配属傾向を見るに、この学年もその限りであることが分析できる つまり。2組というクラスは、初任者が担任を任せられるくらいにトゲのない、良い子揃いのクラスになりやすいということだ) いろは (で、あるならば。私をこのクラスに配属したことは賢明だ 私がいる限り、このクラスは品行方正で活発的なクラスとなるだろう。どの教員からも羨まれるようなクラスにな。まったく……当たりくじを引いたな、初任教員よ) ふっふっふ いろは (……逆にいえば、だが るこは、1年1組だ。つまり……主任レベルの力量で統制せねばならないトゲのあるクラスだということだが) ガシャァ────ンッ!!! いろは 「!」 びっくり いろは (な、なんだ!?隣のクラスはもう喧嘩か!?) るこの声 『あ、ごっめーん!うとうとしてて机倒しちゃった、てへぺろーん 机ぶつかっちゃった?ありゃーアザになったら大変、気功で治したげるよ。フォォーウ』 わいわい いろは (……もしや、あいつこそが『トゲ』なのでは?)
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