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どういう経緯だったのかよく分からないが、知り合いの先生のお弟子さんとお見合いする事になった。
ドラマで見るように、どっかの庭園で着物着てみたいなのを想像したが『先生に会いに行ったら、その弟子にたまたま出会った』を演出したいらしく、ホテルのラウンジで待ち合わせになった。
お見合いにその偶然さは必要なのか?
集合時間、三時ぐらい先生とお弟子さんに会う。
ご高齢の先生なので遠出せず『ひとまずここの喫茶店でお茶でも飲もう』とおしゃべりする事になる。
喫茶店と言ってもお酒も出す高級なところだった。
私の八歳年上らしく、先生は『ふむふむ、ちょうど良い』
としきりに言われる。
何がどうちょうど良いのか詳しく教えて欲しい。
年の功と言うか、先生の話は『ふむふむ』と聞いてしまう。学校の経営方針みたいな話で、どうやらそのプロジェクトのお弟子さんらしい。
進行具合はどうかね、とかドラマみたいだった。
しかしこれドラマなら悪役のポジションだな。
お茶も飲み終わり、夕方。『これから何の時間になるんだろう』と言う疑問。夕方集合なら晩御飯とわかるけど、お茶の時間に集合とはどういう事だ。
そしたら『あとは二人でご飯でも食べに行ってはどうかね』と先生の提案が始まった。
あわよくば、ここで解散した後ぷらぷらと買い物でもしようかなと思ったが、解散にはならなかった。
しかし、土曜日に結構街中なのに、ふらっと入れるお店などあるのだろうか。
そしたらお弟子さんが『お寿司は大丈夫ですか?』と聞いてきた。大丈夫ですよ? と言うと、お店に電話して『ではお寿司に行きましょう』とそこへ向かうことになった。
値札のついてないお寿司屋さんで、すごく美味しかった。頑固そうな親父さんが寿司を握っていた。
べらぼうに高かったわけでもなかったから、本当はもう一度行きたいのだが『馴染みの人が電話してから来るのですよ』と釘を刺されてしまった。
その後、もうちょっとお話ししましょうかとホテルのバーへ。
行くとこ、行くとこ何だか高級だなあと思ったら『どこで誰が見ているか分からないから』らしかった。
そんな危険なプロジェクトなのですか?
ますます悪役のポジション。
趣味の話みたいになって、なんとなく『オタクである事は言わない方が良い』気がしたので適当に答えた。写真を切ったり貼ったりしてアルバムを作ったりすると答える。嘘はついていない。
そしたらお弟子さんは『人に言えないような金額の家具を買ってしまう』らしい。
ええっ、それちょっとざわつく案件です。
そしてこの日は解散。長時間だったので、ちょっと疲れたが全部ご馳走になってしまった。
連絡先を交換するのも、電話番号とメルアドと両方聞かれ、その場で鳴らして更にLINEに表示されるのも確認された。
意外に確認してくる。
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