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光を先頭にして相手騎馬を目指して進む。翔の騎馬は俺らとは反対側にいるようで戦うことはなさそうだ。
意識をこちらに戻すと狙っていた騎馬もこちらに気づいたようで、手を掴み合いになる。俺らの騎馬より相手騎馬の方が大きく、少し押され気味だ。背中が倒れ気味になる。しかし、それでも引かずに応戦する。
そうしばらくしていると、もう一騎、相手騎馬が応援に来た。俺らの騎馬は避けようとしたが上手くできずにバランスを崩してしまった。
あ、騎馬が崩れる。
そう思った時には上から人が落ちてきて、俺たちは重なるようにして倒れた。
「ごめん、大丈夫?」
「大丈夫だよ。そっちこそ怪我はない?」
「渉が下にいたおかげで無傷。」
「そっか。よかった。」
上に乗ってた仲間が手を差し伸べてくれ、俺はそれに手を添え立ち上がった。その時に少しズキッとしたが、痛みを堪えてスタート地点へ向かった。
スタート地点へ戻った頃には試合を終わっており、審判がそのまま残った騎馬と取ったはちまきの数を数えていく。
結果は相手チーム、赤組の勝ちだった。
俺たちの騎馬が残っていれば、なんて悔しく思いながらも退場しようと歩こうとした瞬間、さっきよりもずっとひどく足が痛んだ。
やばい、どうしよう。痛過ぎて歩けない。
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