体育祭

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 ただでさえ人通りが少ない校舎裏だ。その上今日は体育祭で人の気配は全くない。  俺は校舎の隅に下された。死角になりそうなところだ。  「おい、どういうつもりだよ!」  勝手にこんなところに連れてこられ、不審と怒りを感じていた俺は声を荒げた。  しかし光は気にする様子もなく不敵な笑みを浮かべ、とんでもない言葉を放った。  「ん?わたるんのこと襲おうと思って。」    は?  言っている意味がわからず返す言葉が見つからない。  俺を襲う?どうやって?殴るのか?それともまさか、性的にか?いや、それはないだろう。いや、まて。あいつはゲイだと言っていた。それで俺を好きだと言った。てことは、まさか、本当に、俺を、そういう目で、見ていた?いや、どちらにせよ、逃げなきゃ。でも、足が痛い。すごく痛い。やばい。逃げられない。  どんどん青ざめていく俺を見ながら光がまた笑った。  「あは。やっと自分が置かれてる状況に気づいた?  狙ってる子が怪我してうまく抵抗できない時に、何もしないとか有り得ないっしょ。」  光は俺の手首を掴かみ唇を重ねてきた。
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