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体育祭
衝撃の始業式から数日がたち、新しい生活にも少しずつ慣れ始めた。
光はというとあれから何かと俺に構ってくる。移動教室や休み時間は一緒に過ごすようになった。もちろん翔もいる。
それは別に構わないが、最近俺にやたらと触れてくるようになった。翔のいないところでは、ただ肩に触れるとかじゃ無く、足とか耳を撫でるように触られる。あんな事を言われた手前、それが少し怖かった。
「はぁ〜なんか2人で飯とか久しぶり……」
「そうだな。いままでは毎日こうだったのに逆に新鮮に感じるな。」
今は昼休み。
光は先生に呼び出され、久しぶりに2人で過ごしている。やっぱり翔といると落ち着く。
「あいつ、思った以上にお前にちょっかい出してるな。お前のこと下心丸出しの目で見てるぞ。」
「えぇ、そんなことはないでしょ。好かれてるとは思うけど……」
「まぁ、どう思ってるにせよ、なんかあったら言えよ。俺のいないところで変なことされてないか?」
翔が心配そうに言う。
その優しさに俺はまた惚れ直してしまう。
「大丈夫だよ。ありがとう。」
光のスキンシップのことは言わなかった。俺が過剰に反応してるだけで光にとっては普通のことかもしれないと思ったからだ。
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