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「あ、そういえば。
俺、光と騎馬戦出ることになった。」
俺は決定した体育祭の出場種目を伝えた。
俺たちの学校ではゴールデンウィークが明けるとすぐに体育祭がある。
クラスごとではなく、誕生月ごとに赤、青、黄、緑の4チームに別れ、それぞれ競い合う。そのチーム分け結果、俺と光は青組、翔は赤組となっていた。
今日は時間割の2時間分を使って種目決めを行った。光が俺とどうしても騎馬戦をやりたいと言うから承諾したものの、散々だった。
まず俺を上にしたいと駄々をこねた。俺は別にガタイも良くないし、力も無い。上に乗るのには全く向いていない。なのにだ。俺はもちろん拒否したし、残りの2人も乗り気では無かったため、結局俺は後ろを担当することになった。そして前を光が担当することになった。
それから騎馬を作る練習をした際、光が手を艶かしげに絡めてきた。ゾッとした。いや、繋がないと騎馬は作れないけど触り方ってもんがあるでしょ。
今考えてみると俺を上にしたがったのって触れる面積が増えるからだったのかな。俺、もしかしたら結構本気で狙われてるのかもしれない。
しかし、そう考えたものの、深くは考えていなかった。だから、あんなことが起こるなんて思ってもいなかった。
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