エピローグ

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子どもの頃、1月1日。 賽銭を投げ入れた後にどんな願いを心の中で唱えたのかは覚えていないけれど、少なくともその願いが現実になんてならないってことくらい理解していた。 それでも、賽銭を投げ入れる時は万が一にもお金がどこかに飛んでいかないように慎重になったし、背筋もいつもより伸びていたと思う。 それは、ばあちゃんがよく言っていたからだ。 「神様はいつだって見ている」って。
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