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浅い眠りから目を覚ました時には既にお昼の12時を回っていた。
重い体を起こし、出勤の身支度をした。
──……… 鏡に写る自分。
私にはわかる。
まるで人形のような、魂だけ抜けた一枚の皮のようだった。
世の男たちはこれを「可愛い」「綺麗」といった言葉で評価する。
風俗業界に足を踏み入れ、私を表現するものは容姿が全てだった。
中身が大事、だなんていうのはリアルな恋愛においてのことで、客が風俗嬢に求めることは容姿の一択だった。
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