1.愛なんて

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それからというもの、ひたすら整形を繰り返した。 ──"商品価値"を見出し、高めるだけに。 合間をぬって働いたりもしたが、1ヶ月の半分はダウンタイムに取られるということも多々あった。 日に日に変わっていく自分の姿に飽きはこなかった。 むしろ毎日鏡で自分の姿を見るのが楽しくて仕方がない。 初対面の人から受ける言葉や態度にも変化があった。 会う人会う人に「可愛いね」と褒めちぎられ、少しずつ心が浄化されているようにも思えた。小さい頃に愛情を受けなかった子が大人になると捻くれたり、性格が歪むといった理由もよくわかる。 ただ、外見がどんなに美しくなっても心にポッカリ空いた穴が満たされることは一度も無かった。 一時的には満たされるが、また空っぽの状態になる。 一つ治すとまた一つ気になる。整形の無限ループのようなものにハマっていた。
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