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男は上半身を起こし、股間にブツを当てながら腰を振った。
「いた…っ…」激痛で思わず心の声が漏れた。
固くて太くて熱いブツが、一瞬にして私の中に入ってくるのがわかる。今までに味わったことのない感覚に陥った。
さり気なく男に視線をうつしても、私の声なんて当然聞こていない。それどころかもっともっと、と求めてくる。いかに気持ちよくなれるか、今はそれしか脳に無いのだろう。本能のままに腰を振っている姿に嗚咽がした。
脳裏に母の顔が浮かんだ。
"親不孝"
世間は決まってそう言うだろう。
もう全てがどうでもよくなった。
やけくそとでも言うのか。
「あ…っ……あん…」
男が突いてくるタイミングに合わせて、甲高い声を何度も出してみると、思った通りに男の興奮を招いた。その度にブツがピクピクと反応し奥に当たるのがわかった。
これがセックスなのかとようやく頭が理解した。そこには漫画やテレビで観るような綺麗な絵面なんて一つも無かった。
激しい吐き気と共に、私の中の何かが猛スピードで崩れていった。
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