Suis-je une princesse?

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そこであたふたする私を横目に、美琴がさらに背筋を伸ばした。 「大変申し訳ございませんが、このお話はお引き受けできません。どのような理由であれ、女将としても母としても了承することができかねるのです」 「まぁ、そう言わずに…。もちろんそのお気持ちは良くわかります。ですが、絶対にご迷惑をおかけしません。顔が映ることもこの旅館の若女将であることがわかることも決してありません。撮影や収録にはご協力頂きますが、美麗さんに不利になることや危険が及ぶようなことが絶対に無いように全力を尽くします。」 「そうは言っても…、他のお客様のご迷惑になることは避けなければなりません。それに、この子はまだ半人前です。正直、要領のいい方ではありません。この子が撮影に携わるとなると、かえってご迷惑になるかと。」 美琴がそういうと、美麗は俯いて影を落とした。 その横顔を奏多がじっと見ていた。 「…そんなことない」 奏多がそういうと、美麗がぱっと顔を上げた。 「確かに美麗さんは、女将からみたらまだまだ半人前なのかもしれない。でも、僕からみたら美麗さんは『はなのや』の列記とした若女将です。彼女のこの旅館に対する気持ちはとても強いものです。それに、彼女がこのミュージックビデオに携わってくれたら『chevalier』はさらに飛躍する一歩を踏み出すことができると確信しています」 「悠月様…。」 美麗が涙目になりながらそういうと、奏多が美麗をみて優しく笑った。 「僕たち『chevalier』はまだまだ半人前です。
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