Suis-je une princesse?

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美麗さんは、僕が守ります。そして、『はなのや』の損になるようなことには絶対にしません。だからどうか、お願いします…!」 そう言って頭を下げる奏多。 それに続き、後ろでずっと聞いていた他のメンバー達も一緒に頭を下げた。 「女将さん、いえ、美琴さん。どうかお嬢様をお預かりさせていただけませんか?」 そう言って頭を下げる上條とそのすぐ後に頭を下げる須藤。 その姿をみて美琴は美麗の顔を見た。 「…美麗、あなたはどう思うの?」 「えっ…?」 「先程は女将として、そして母としてお断りしました。でも、ここまで仰られるのなら私は承諾しようと思います」 その言葉に一同顔を上げた。 「だから、あなたが決めなさい。美麗、あなたはどうしたいの?」 そう言ってまっすぐ見つめる美琴の顔は、もう母の顔だった。 「…私は、先程の言われたようにまだ半人前です。若女将としても、人としても…。いつも失敗ばかりで、何をするのにも不安で一杯です。…でも、そんな私を必要だと言ってくれることをとても嬉しく思います。私は『chevalier』大ファンで、『chevalier』にいっぱい助けられてきた。その恩を返せるのであれば、私は協力したいと思います」 何者でもない自分自身としての答えを伝えると、美琴は柔らかく笑った。 そして、彼らに向き直ると背筋をスッと伸ばした。 「上條様、そして『chevalier』の皆様。至らない点がたくさんあると思いますが、美麗をよろしくお願いいたします」 そう言って深々と頭を下げる美琴に続いて、美麗も頭を下げた。
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