Suis-je une princesse?

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「改めまして、私、『chevalier』の所属する芸能事務所である、『edifice(エディフィス)』の社長、上城 信(かみじょう まこと)と申します。本日はお忙しい中お呼び立てして申し訳ございません。」 そう言って頭を下げる彼に私達も頭を下げた。 「私達がこちらの『はなのや』さんに宿泊させていただいて、色々とわがままを聞いていただいているので、大まかなことはお話していると思いますが…、ここにいる『chevalier』のミュージックビデオの撮影のためにこちらを利用させていただいています」 「ええ、もちろん伺っておりますが…、なにか不備がございましたでしょうか?」 そう口を開いたのは女将の美琴だった。 それに上城社長は首を横に振った。 「いえいえ、とんでもない!むしろここまでおもてなししていただいてありがたく思っています。そうではなく、今回はお願いがあってお呼び立てしたのです」 「お願い…?」 「はい。単刀直入に申しますと、若女将にそのミュージックビデオに出演していただきたいのです」 「えっ、私がですか!?」 「はい。いかがでしょうか」
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