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「おい。目撃者っつーのはどこだ」
ドアが勢いよく開く音がして一人の男とその男を囲むように数人の男が入ってきた。
その途端、僕の口を抑えていた男も後ろにさがり挨拶をしている。
「あぁお前か。女でもねーし顔も良くねぇな」
下っ端のものであろう男たちに言われたことをもう一度言われ、前髪を挙げられた。
「あ?顔はそこら辺の女より悪くねぇな。」
そんなこと言われても嬉しいはずもなく首を振って手を避けた。
男が匂いを嗅ぐのを感じる。
「おいお前、もしかして……」
ドォンッ と先程よりも大きな音がしてドアが開いた。
そこには赤色の目をした端正な顔立ちをした男がたっていた。
「あいつまさか、血の虎じゃねぇのか」
周りの男たちが一気に騒ぎ始めた。
僕の前に立っていた男は血の虎と呼ばれる男の方に歩み寄った。
「これはこれは城崎さんじゃない
話している途中で鈍い音と共に男が倒れた。
数秒の沈黙が走り、周りの男たちが入ってきた男に飛びかかる。
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