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そのあたらしいせかいでは、とっくにまんかいのさくらがさいているとおもっていたわたしは、ちょっぴりがっかりしちゃった。
ほんとうのあたらしいせかいって、ゆめにえがいたようなふるいせかいよりもたいくつなのね。
わたしがぽつんとそうつぶやくと、ことりさんがわたしにはなしかけてきたの。
あたしは、そうはおもわないな。あたらしいせかいってやっぱり、いつもたのしいものだとおもわない?
そういったことりさんはつづけてこうきいてきた。
ところで、きみはなんてなまえ?
わたしはオオノルリというなまえでみんなからはルリちゃんってよばれています、とかえすと、そのこはよろこんだようすでえがおをつくりながら、あたしとほとんどおなじなまえね、とうれしそうにいったの。
あたしはオオルリというしゅるいのとりなの。やっぱりみんなにはルリってよばれるのよ。きぐうね。
なんだかシンパシーをかんじたわたしは、そのことりのほうのルリちゃんとともだちになろうとあとをおったのだけれど、そのルリちゃんはわたしのあゆみをいそいでとめようとしたの。
ああ、ごめんごめん、このままあたしについていっちゃうともとのふるいせかいにぎゃくもどりなわけ。だからもうひとりのルリ、あなたとはここでいったんおわかれよ。ああ、しんぱいしないでね。あたしちょっとわすれものをとりにいくだけだから、またすぐにきみにおいつくはずよ。
くわしいことはよくわからないけれど、どうやらわたしはこのことここでおわかれみたい。バイバイ、もうひとりのルリちゃん。
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